せどり業の青色申告(6) – どの時点を発生時点とするか

前に、青色申告では、発生主義が採用されると書きましたが、ではせどりの場合、
具体的にどうすれば良いのでしょうか。
私は、Amazonとヤフオクの場合、以下のようにしています。

仕入れ時

【店舗仕入れ】

店舗などで仕入れた場合は、仕入れの日付はその日付。
現金で仕入れた場合は、支払いの日付もその日。
例えば、1月20日に現金で仕入れた場合、以下のようになります
・仕入れ日 1月20日
・代金支払い日 1月20日

クレジットで支払った場合は、仕入れの日付はその日付。
仕入れ代金の支払い日は、口座から引き落とされた日付になります。
1月20日にクレジットで仕入れ、クレジットが2月25日に口座から引き落とされた場合は
以下のようになります。 ・仕入れ日 1月20日
・代金支払い日 2月25日

【ネット仕入れ】

ネット上の店舗やヤフオク等、ネットで仕入れた場合は、仕入れの日付は注文が確定した日にしています。
こうするのは、在庫がないなどの理由でキャンセルされた場合の処理をしなくて
済むようにするためです。
一旦、記帳してしまうと、キャンセルされた時に、また、別の処理が必要になり、
面倒だからです。

ネット仕入れの場合、一般には支払いはクレジット決済または、振込になると思いますが、支払い日は、
・クレジットの場合は引き落し日。
・振込の場合は、口座からの引き落とし日

振込日にしない理由は、金曜日の夕方に振込をしても実際の相手への振込が行われるのは月曜日になることもあるからです。
この場合、通帳には月曜日の日付が記録され、あとで通帳と突き合わせた場合、どの支払いの記録なのかがわかりにくくなります。
第三者の目から見た場合には、通帳に記載された日付の方が信憑性が高いと思われ ます。
ネットバンキングの場合は、即時に振込が行われることが普通だと思われますが、
一応、確認はしておいて下さい。口座からの引き落とし日で統一するのが、間違いが少ないと思います。

販売時

商品が売れた時の発生時点について述べます。

【Amazon編】
Amazonの場合、注文日ではなく、購入者からAmazonに、お金が振り込まれた時点を注文確定時期とするのが良いと思います。

注文された時点では、キャンセルされたり、そのままお金が払い込まれないことも
あります。
無駄な処理を減らすため、このようにしています。

お金が振り込まれたことを、Amazonでは、「注文に対する支払い」と呼んでいるようです。

一般に注文日と「注文に対する支払い」の日付は異なります。
クレジット払いの場合は同時と思われますが、注文が23時59分頃だった場合には、クレジットカードの確認処理で日が変わってしまい、支払が翌日ということも可能性としてはあると思います。
銀行振込みなどの場合は、購入者が振込を行う日ですから、何日もずれることがあります。
そのため、注文日を基準にしていると、返品等の事情が発生し、それに対する追加の仕訳が必要になった時などに、対応する商品のデータを見つけるのが大変になります。
Amazonからダウンロードされるデータは、この日付を基準としています。

この「注文に対する支払い」は、
Seller centralのページで、
レポート → ペイメント → トランザクション とクリックしてゆくと
得られます。
特に指定をしなければ、決済期間中のデータが表示されます。
過去のデータが見たければ、対象期間を指定することができます。

AmazonTransaction

Amazonからダウンロードされるトランザクションデータは、このデータをまとめてcsv形式にしたものです。

入金については、Amazonから代金が銀行口座に振り込まれた時点を、入金の発生
としています。
年度末で入金が年をまたぐ時は、別途、考慮が必要です。
詳しくは、別の項で説明します。

【ヤフオク編】

ヤフオクの場合には、入金の日付をもって販売の発生日としています。
落札されても、必ず取引が成立するとは限らないからです。
落札日は、いわば売却の予約のようなものですから。

また、落札時点では、送付方法や送り先によって、送料が確定していないことも
あるため、記帳できないこともあるためです。
もちろん、落札時点ですべてが確定している場合もあり、この場合は落札時を
発生時点としても良いのですが、支払いをしてくれないなどの場合には、
キャンセル処理が必要となりますし、商品ごとに発生時点が異なるというのは
煩わしいので、一括して入金日を発生日としています。

銀行口座振込の場合には、口座に現金が振込まれた日を販売の発生日にしています。

Yahooかんたん決済の場合には、落札者から振込がなされた旨がヤフオクからメールで連絡がありますが、そこに記載されている日付をもって、販売の発生日にしています。

また、入金の日にちについては、自分の口座に現金が振込まれた日を入金の発生日にしています。
落札者が振り込んだ日と、実際に自分の口座に入金される日にちの間には、数日の遅れが生じますので、このようにしています。

自分の口座に現金が振込まれた日を、販売の発生日にするという選択肢もあります。
この場合は、販売日 =入金日 となるので、記帳は楽になりますが、実態に近い方が良いと思い、販売の発生と入金の発生を別に記帳しています。

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