せどり業の青色申告(4) – 棚卸の方法

DBのススメ

棚卸をするには、それ専用の帳簿が必要になります。
更に、せどりの場合、仕入れ品については古物台帳も作らないといけません。
3年くらい前から、CD/DVD等については、1万円以下の価格のものについては記帳を省略することができるという特例がなくなり、価格に関わらず帳簿への記載が義務つけられるようになりました。たとえ、1円で仕入れたものであってもです。
おそらく万引き対策だと思われます。
2種類の帳簿を作るのでは、労力も2倍になってしまいますので、共通化すべきです。

このため、両方の帳簿に必要なデータを、一つのDBにまとめ、そこからそれぞれの帳簿に必要なデータだけを取り出し、棚卸の帳簿と古物台帳を作成することをお薦めします。
DBといっても、Excelを使ったファイルで十分です。
(私は、入力作業を楽にするために、自分専用のDBソフトを作りましたが)
このDBに、格納しておくべきデータには以下のようなものがあります。

・在庫商品

・消耗品の一部

例えば、交換用のCDやDVDケースを500枚とか、梱包用の段ボール100箱とか、すぐには使わないが、商品の販売ごとに使うためにストックしているような場合。
これは棚卸資産として計上して報告した方がその事業の状況を正しく伝えることになるでしょう。

その他の消耗品(鉛筆、のり、テープなど文房具等)は、一般的には経費として処理します。
棚卸に含めることもできますが、棚卸・決算の手間が増えます。

パソコンや車などは、固定資産なので棚卸の対象ではありません。

以下に私が記録している詳細な項目例を例示します。

master DB の内容

ItemID DBでの商品管理用の一意なID
商品種別 DVD
タイトル きかんしゃトーマス
JAN 4988632110921
仕入れ額 1,000
個数 1
仕入れ先 BookOff○○店
仕入れ日 2015/11/12
状態 中古/新品
支払い方法 現金・クレジット
保管場所 自宅/AmazonFBA
SKU Amazonの場合
ASIN FBAの場合
Rank FBAの場合

最後の3項目は、必須ではありませんが、あった方が便利です。

私は、上記のマスターDBを元にして、棚卸帳簿を作成しています。
上記のすべての情報を棚卸帳簿としても良いのですが、必要なものだけを取り出して棚卸帳簿にしています。

棚卸帳簿の内容の例

ItemID 管理番号
タイトル きかんしゃトーマス
数量 1
簿価 (=仕入れ価格) 1,000
仕入元 BookOff○○店
ASIN B007XXEMJW
備 考 2015/11/12仕入

同様に、古物台帳もマスターDBを元にして作成していますが、これについては本筋ではないので省略します。

簿価はどう決める

棚卸の際に、簿価はどう決めるのでしょうか?
簿価は、原則仕入れ額になります。現在の価値ではありません。
そのため、簿価が正しいことを証明するために、仕入れ時の領収書が必要となります。
領収書は、以前のものも含めてちゃんと保存しておきましょう。

とは言え、簿価が決まらない場合もあります。
例えば、古物市場などで、一山いくらで仕入れてきたもの等は、個々の商品の
仕入れ価格は分かりません。
そんなときは、税理士さんに聞いてみましょう。
相談できる税理士さんがいない時は、税務署へ聞いてみましょう。
悪いことをしている訳ではないので、適切な対処法を教えてくれると思います。

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