CDの傷と再生
CDはどの位の傷があると再生できなくなるのか、実験してみました。
手元にあったCDで、昔、古物市場で仕入れてきた、Amazonにも登録されていないようなマイナーなものを使ってみました。
記録面側を油性のペンで塗りつぶし、反射光を遮ってみました。
エラーの程度は、Nero CD-DVD Speedを使って確認します。
エラーが全くない状態のCDを、Nero CD-DVD Speedで検査するとこんな風に表示されます。
【case 1】1mm位の幅で、放射状に黒く塗りつぶし
Nero CD-DVD Speedでは、Track 1~5まで黄色のエラー表示となりました。
黄色の部分は、読み込みエラーはありますが、エラー訂正機構により音声データが復元される部分です。ところどころ緑なのは、幅が狭くてエラーが起こらなかった部分かもしれません。下の部分ではTrack1~5にエラーがあることが示されています。
実際に再生してみると、音飛びもなく全く正常に再生されました。
【case 2】 2.5mm位の幅で、放射状に黒く塗りつぶし
上の部分は、ほとんど黄色になっています。
大体、正常に再生されますが、時々、音飛びが起こります。
【case 3】3.5mm位の幅で、放射状に黒く塗りつぶし(写真省略)
赤い部分(エラー訂正が不可能なところ)が上の方に見られます。
再生してみると、部分的に、頻繁に音飛びが起こりました。
恐らく、Nero CD-DVD Speedで表示される赤の部分で音飛びが起こっていると思われます。黄色の部分では良好に再生されているようです。どうやら、このあたりに境界線がありそうです。
【case 4】4.0mm位の幅で、放射状に黒く塗りつぶし
4.0mmの塗りつぶしは、こんな感じです。
CD自体の認識に1分くらい時間がかかるようになりました。
Nero CD-DVD Speedでも、ほとんど検査が進まなくなり、状態のデータそのものがとれなくなりました。
再生テストでは、ほとんど再生できませんでした。
という結果で、どうやら3.5~4.0mmあたりに、エラーが訂正できなくなるラインがありそうです。
正確には、データの記録密度とエラー訂正方式から計算できる筈ですが、机上の計算と現実は異なることも結構あるので実験で確認してみました。
このように、かなりの傷でも再生は可能です。
でもレンタルで借りてきたCDに、こんな大きな傷があることはありませんよね。
商品として考える場合、そんなに傷だらけの商品は見栄えが悪くて売ることはできませんから研磨が必要になるのですね。
実験を終えて、このCDに収録されている曲はなかなかいいなぁと思い、歌手を見てみたら、その歌手が無名時代にレコーディングしたものでした。恐らく、本人の初CDと思われます。
このCDの存在自身が知られていないような、超お宝CDでした(汗)
綺麗にして売らなくては。