CDと溶剤

CDの記録面側は、ポリカーボネイトでできています。
CDを清掃したりする時にアルコール等の溶剤を使うことがありますが、本当に大丈夫なのか、ポリカーボネイトは、どんな液体を使ってはいけないのか調べてみました。
基本的には、溶剤等は使わないのが良いのですが、そうもいかない場合もありますね。

通常は、溶剤を使ったとしても、目に見える変化はないと思います。
しかし、何年も経つと、化学反応が進行して表面が真っ白になってしまった、などということは起こるかもしれません。
商品として売る以上、商品に害を与えるような薬剤は使うべきではないと思います。

プラスチック製品の薬品耐性をまとめた表があります。
   薬品耐性一覧
この表を見てみると、ポリカーボネイトは様々な薬品により侵されてしまう可能性があります。
とはいっても、日常の生活では、あまりなじみのない薬品ばかりです。
通常、手に入る楽品に関して、気をつけておきたい事項について書きます。

●メチルアルコール ×
これは、×印がついています。使ってはいけないということです。
エチルアルコールは、大丈夫です。
メチルアルコールとエチルアルコールでは、ポリカーボネイトに対する反応性が全く違いますので注意しましょう。

私は、500mlの「無水エタノール」を使っています。
   

この製品では、99.5%以上のエチルアルコールを含んでいます。
燃料用のアルコール(主成分はメチルアルコール)に比べると、極めて高価です。これは、酒税がかかっているためです。
この前、チェーン店系の薬局で買ったら1本1500円くらいして驚きました。送料もかからないし、ネットで買った方が安いです。

一言でアルコールといっても、市販のアルコールにはいろんな種類のアルコールが混合されていることが多いです。 主成分はエチルアルコールなのに、そのままでは酒税がかかるのを防ぐために、飲めないメチルアルコールを混ぜていることが多いです。
一方、消毒用アルコールとして売られているものには、添加物としてイソプロピルアルコールが少量添加されており、そのお蔭で酒税の対象から外れ、安くなっていようです。

上で紹介した同じメーカーの消毒用エタノール
   

送料込みで考えると、あまり安くはないですね。(店舗だと安いのかもしれませんが)

イソプロピルアルコールは、表では〇となっていますが、溶剤としての能力は非常に強力なようなので、ちょっと使うのは不安を感じます。
そんなに大量に使うものではないので、私は、高くても安心できる「無水エタノール」を使っています。

●ベンジン ◎ △
表では ◎ △の両方が書かれておりいいのか悪いのか分かりませんね。
分からない時は、使わない方がいいんでしょうね。

●過酸化水素 〇
いわゆるオキシドールの主成分です。最近ではあまり使わなくなったようですが、薄い溶液が殺菌剤として使われていますね。
オキシドールは数パーセントの濃度ですから、それなら害はないようです。
30パーセントを越えると危ないようですが。もっとも、そんなに濃い過酸化水素の溶液なんて危険なので、家庭にはないと思いますが。

●水蒸気
150度以下の水蒸気でも△となっていますが、そんな高い温度なら、化学反応よりも、熱による変形の方が問題ですね。

●ラッカー
ラッカーでCDを清掃することはないでしょうが、ラッカーシンナーを試してみようと思う人はいるかもしれませんね。でも、ラッカーシンナーもかなり強い溶剤ですから使うのは危険そうです。

その他の溶剤の影響については、表を参照下さい。

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